北極30えもん23 | biko先生のマネー奮闘記

北極30えもん23

「第ニ話 秘密のプレー」その12
「どうしたですかー?」
個室の外の声がそう叫んだ。
「だ、大丈夫よ何でも無いわ」
「でも、あんなに苦しそうな声を出して」
倫子は危うく「ひっ!」と声を上げそうになった。聞かれていたのだ。なんて言ってたんだろう。いく前後に自分が何と叫んでいるかは今もって謎のままだ。以前、何かの雑誌の悩み相談コーナーで
【前付き合ってたカレに、いく時「ばんざーい」って言えって仕込まれちゃって、違う人としてもついばんざーいって言っちゃうんです】
というのを読んだことがある。よもや自分が万歳三唱してるとは思えないが。
「本当に大丈夫?」
ありがた迷惑な声の主は執拗に聞いてくる。
「本当に大丈夫です」
「でも、あんなに大きな声を」
「(ええ!?)だ、大丈夫ですから、お気を使わずに」
「でも、心配だわ。誰か呼んできます」
「(こらぁ、ふざけんな、このアマ!)ほんと、大丈夫だから!」
「でも」
「でも何か?(まだあるんかい?)」
「だってなかなかお出にならないから、やっぱり具合悪いんじゃ?」
「そんなことありましぇーん!」
「それならいいですけど」
「はい、ありがとう」
どうやら開いては諦(あきら)めたらしい。倫子はふーっと大きく一つ溜息を付き、北極30えもんを抜きに掛かった。普段バイブを使って時は、いったところであそこの閉まる力で自然に押し出される。今回も北極30えもんが押し出されるところだったが、さっきの女がいろいろ言うので慌ててもう一度中へ押し込んでしまったのだ。
北極30えもんの足を掴(つか)み、ひぱっり出す。
にゅるにゅる
っと北極の鼻やらあそこやら色々な突起が倫子の中を刺激した。
うっふふ~んんん
思わず甘い溜息が漏れてしまう。
「ほら!やっぱり具合悪いんじゃない、あなた!」
『まだ居たんかーい!』
と倫子は思った。が、ここは冷静にいかなければ。
「いえ、あの大丈夫です。本当に」
「だってあなたおかしいわよ!」
そういうとその声の主は個室のドアをどんどんと叩き始め
「具合悪いんでしょ!開けなさい!我慢しちゃ駄目よ!女には怖い病気がいっぱいあるの!」
この女、どうかしてる。鍵は掛かっているが倫子は万が一にも開けられた場合のことを考え、再び北極30えもんを中へ入れた。
ぬぷぬぷぬぷ
『ああ!こんな時だというのに気持ちいい』
思わず
あっふ
と声を漏らしてしまった。
「ほおら!そんな声出して!もう承知しないわよ!」
女は更にどんどん叩いた。それはまるで太鼓の乱れ打ち!
どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんがらやっちゃ!
太鼓の音が止み、女の激しい呼吸音が聞こえる。
はーっゼーッはーっゼーッはーっゼーッはーっゼーッはーっゼーッはーっゼーッ
そしてしばらくの後、呼吸音は消えた。
倫子は耳を澄ました。女の気配もしない。
『あれ?』
どうやら女は諦(あきら)めたらしい。トイレから外へ出たか否かは分からなかった。しかし今時のドアはサイレントタイプ、あまり音がしない。
『ふー。やっと諦(あきら)めたか』
倫子は安堵(あんど)した。さて、それではここから出て社長室に行こう、ということで北極30えもんをあそこから出そうと、再び北極30えもんの足を掴(つか)んでぬぬーっと
あ、うんんん
また声が漏れてしまう。
『気持ちいい』
思わず尻を突き出し、腰を捩(よじ)った。
そこへ天井から
「みーたーぞー!!!!具合悪いかと思えばなんとオゾマシイ、あーなーたぁーまさか、オーーーー」
とおどろおどろしい声で叫びながら眼鏡の女が舞い降りてきた。
ぎゃー!!
倫子は夢中でぼかぼか女を殴り付けた。気付いたときは眼鏡は外れ、女は気絶していた。仰向(あおむ)けにし顔を拝(おが)むと麦倉暑子。隣のセクションの超真面目お局オンナ!御歳38歳にもなろうかというのに、今だに処女で男嫌いとの噂がある。さらに世話好きで素直だが猪突猛進な性格で通っている。倫子はとんでもない奴に見つかったものだ。
麦倉が失神している間に逃げよう、と倫子は思った。慌てて北極30えもんを抜き出す。抜き出してみると当然のことだがぐしょ濡れ。更にアンドロイドとはいえ長時間の潜水活動に耐え切れなかったらしく失神している。
『どうしよう?とりあえず洗面台で洗う?でも、どうやって乾かすの?』
そんなことで迷っていると再び麦倉が
「うう~ん」
と目を覚ましそうになった。
「ええーいい」
仕方なく再び北極30えもんを自分のアソコ深く入れてしまった。
あっふふぉーーん
「ぎもじいいーー」
倫子が虚(うつ)ろな腰を宙に彷徨(さまよ)わせていると、携帯が鳴った。社長だ!
「はい」
「倫子ちゃーん。もう!これ以上待たせないで。我慢も限界よ!今日こそやらせていただく・・・」
ブッツ。ツーツーツー
くだらない話に付き合ってられないが、取り敢えず早急に社長室に向かわねば。それにしても体内に北極30えもんを抱えたまま!?それも彼は気絶している。
「大丈夫かにゃ?」
普段はキリッとしたやり手OLの倫子だが、少し不安だった。
(つづく)

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