北極30えもん14 | biko先生のマネー奮闘記

北極30えもん14

「第ニ話 秘密のプレー」その3
にゅぷっ
ういいんういいんういいんういいん
あぷっ
ういいんういいんういいんういいんういいん
うっぷっ
ういいんういいんういいんういいんういいんういいん
おお!!
ういいんういいんういいんういいんういいんういいんういいん
うぎゅぎゅ!っんん
ふーーっすっきり
『北極30えもんの本体が取り外し式で良かったわー。はあ、すっきりしちゃった』
倫子はしばし便座に座り余韻を楽しむと、そそくさと北極30えもんの本体をハンドバッグに仕舞い込んだ。パンティとストッキングを上げ、スカートを降ろし、衣服を整える。タイトスートをたくし上げていたせいで、少し皺になってる。その皺がちょっと卑猥に見えて恥ずかしかったが仕方ない。倫子は、昨夜の食べ合わせが悪くお腹が絶不調で長時間便座に座り続けてしまった、と言い訳しようと思った。それにしてもオナニーじゃなくてうんちなのよと言い訳するというのも変な話だ。
取り敢えず衣服が整ったところで、個室から出て洗面台まで行き、鏡を見て顔を点検した。少し紅ら顔。というより上気している。そして目尻が下がって、口が半開き。額の髪の生え際にうっすらと汗までかいている。明らかにセックスをした後の顔だ。しかし
「あ!あの人セックスしてきたんだー!」
とか言われるならいいが
「あ?あの人セックスして・・・いえ、会議中だものそんな筈無いわ。たしかトイレへ行っただけ。じゃあ?ええ!?もしかしてオナニー!?いやだー恥ずかしい」
などと思われたら最悪だ。
深呼吸し、呼吸を整え、汗を拭(ぬぐ)い、ファンデーションと口紅を塗り直す。実はオナニーの時、唇を舐(な)める癖があるので口紅が全て無くなってしまっていた。
「いやーこりゃ生生しいわ」
一応、証拠隠滅は万全の状況になったところで、顔を上げ、もう一度お顔をチェック、しようと思ったら鏡に映った自分のすぐ背後にもう誰かが立っている。
『え?私独りの筈』
ぞおぉぉぉぉぉぉー。背筋が冷たくなるのを感じた。
『誰!?』
と叫んだ声は声にならなかった。
その背後の女は、海草のように長い髪は腰の辺りまで伸び、前に立つ倫子を覆い包むかのようだ。女の顔もその長い髪に隠されたまま。
そう言えば新人だった頃、聞かされた事がある。同僚の若い娘に男を三人連続寝取られ、このトイレで首を吊って死んだOLがいる、と。
間違い無くそのOLに違いない。重要なセミナー中にこともあろうかバイブを持ちこみ、たっぷり30分もオナニーをしていた倫子を見かね、化けて出て来たに違いない。
ひいいいいいいいいいい!!
「あーーーーーーあれ?雛子?」
内田雛子だった。
「何してんのよ!?こんなとこで。人のオナっじゃ無かった、ええーっと、御用足しを覗いてたんじゃないでしょうねー?」
「えええ?何言ってるんですか。たった今トイレに来ただけですよー。もう倫子さったら大袈裟なんだから」
「本当?」
怪しい。こいつは怪しい。だいたいそう言いながらも雛子の視線はハンドバッグを見ている、と倫子は思った。
『北極30えもんの秘密は決してあばけなくてよ!!』
(つづく)

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