北極30えもん4 | biko先生のマネー奮闘記

北極30えもん4

「第一話 バイブえもん登場!」その4
「え?まずいですよ。会社に遅刻しますよ倫子さん」
「いや!倫子って呼んで」
「はあ。じゃ、ノーマルモードだと間違いなく遅刻するのでクイックモードでよろしいですか?」
「え?何それ?」
「モード変換できるんですよ」
「ほほう、どういうモードがあるの?」
「ここにあるんです。ほらこの首の後ろ」
「あ!なんか書いてある。あれ、ここ押すと字が変わる。どれどれノーマル、クイック、スポーティ・・・あ、これがいい、このネッチリモードっての」
「駄目ですよ、遅刻しますよ」
「いいの体調悪いって電話しとくから。だって本当だもの。もう一年もセックスしてないんだから体調おかしくなって当然よ。ね、早く、お願いちまちゅー」
「いいや、駄目です」
「なんで?あなたバイブでしょ?ご主人の言うこと聞きなさい」
「残念でした。私を注文したのあなたのご子孫様です。その方からもう一つご注文を受けておりまして、あなたが節度ある生活を送るよう監視しなさいと」
「何ですって!?余計なお世話よ!ぷんぷん!もういいわ、会社へ行きます」
「まあクイックモードならギリギリ遅刻しないかもしれません」
「え!?本当?じゃあお願いちまちゅ」
「はい、それではクイックモードっと」
くちゅっプヌプヌプヌ
あふっあはん、もっちょ
ういんういんういん
あああんんん
しーん
うん?
びびびびびびびびびびびびびびびびびびびびびびびび
あばばばばばばばばばばばばばばばばば
だでぃごべええええええ
あびばばばば
ひーひーひー
「ちょっと!なによこれ?」
「クイックモードでございます」
「なんか痺(しび)れちゃったじゃない!道路工事やってんじゃないのよビビビバババって!」
「はあ、でも短時間でいって頂くにはこれが」
「まあ、いっちゃたことはいっちゃったけど何か嫌な感じ!屈辱だわ、こんな馬鹿な生き方させられちゃって。ちょっと帰ってきたらねっちりモードだかんね!分かってるでしょうね。もう好きなように楽しんでやるわ。覚悟しときなさい!プンプン!」
倫子はそそくさとスーツを着込むとアパートを出た。
(つづく)